帰化申請では、在留年数や日本語の理解だけでなく、税金・年金・健康保険など、日本で生活するうえで必要な手続きをきちんと行っているかも確認されます。
特に、会社を退職した後に再就職しなかった期間がある方、アルバイト期間があった方、独立して個人事業主になった方は、当時の確定申告の有無に注意が必要です。

行政書士 木村紀子

こんにちは。木村のりこ行政書士事務所の木村です。
この記事では、退職後の確定申告で注意したいポイントをわかりやすく解説します。

帰化が認められるための条件の一つに「素行要件」があります。
素行要件というと、犯罪歴や交通違反をイメージする方も多いかもしれません。
しかし、帰化申請では、納税状況や社会保険料の納付状況なども確認されます。
そのため、所得税や住民税をきちんと申告・納付しているか、年金や健康保険に未納がないかなどは、とても大切な確認ポイントになります。
税金については、「払っているつもり」ではなく、課税証明書や納税証明書などの公的書類上、きちんと整理されていることが重要です。

会社員の場合、毎月の給与から所得税が引かれ、年末に勤務先が「年末調整」を行うことが一般的です。
そのため、同じ会社で継続して働いている方は、自分で確定申告をしたことがないという方も多いと思います。
ただし、年の途中で会社を退職した場合や、複数の勤務先から給与を受けていた場合には、会社の年末調整だけでは税金の手続きが完了していないことがあります。
退職した年やアルバイトをしていた年について、年末調整や確定申告がきちんとされているか、帰化申請の準備を始める前に確認しておきましょう。

注意したいのは、年の途中で会社を退職した場合です。
退職した同じ年に別の会社へ再就職した場合、新しい勤務先で前職分の給与も含めて年末調整をしてもらえることがあります。
一方で、退職した後に再就職しなかった場合や、再就職までに期間が空いた場合には、その年の年末調整を受けていないことがあります。
この場合、毎月の給与から天引きされていた所得税を、結果として多く納めていることもあります。確定申告をすることで、払い過ぎた所得税の還付を受けられる場合があります。
しかし、帰化申請で確認されるのは、単に「税金を多く払っていたか」「少なく払っていたか」だけではありません。
必要な申告や納税の手続きを、きちんと行っていたかどうかも確認されます。
つまり、税金を多く納めていた可能性がある場合でも、必要な申告をしていない状態が残っていると、帰化申請の準備に影響することがあります。

会社を退職した後、次の仕事が決まるまでの間にアルバイトをしていた方も注意が必要です。

行政書士 木村紀子

「アルバイトだから帰化申請に不利」ということではありません。

問題になるのは、アルバイト収入について、年末調整を受けているか、必要な確定申告をしているかどうかです。
たとえば、次のような場合は確認が必要です。

  • 複数のアルバイト先から給与を受けていた
  • 年末調整を受けていない勤務先がある
  • 短期間のアルバイトだったため、税金の手続きを意識していなかった
  • 源泉徴収票が手元にない、または紛失している

給与から所得税が引かれていたとしても、それだけで必ず税金の手続きがすべて完了しているとは限りません。

帰化申請を考えている方は、退職した年やアルバイトをしていた年の源泉徴収票、年末調整、確定申告の有無を確認しておきましょう。

原則として、自分で収入や経費を整理し、確定申告を行う必要があります。

たとえば、IT関係、飲食業、建設業など、会社に雇用される形ではなく、自分で仕事を受けて収入を得ている場合には、確定申告がきちんとされているか確認することが大切です。

帰化申請では、現在の収入だけでなく、過去の申告・納税状況も確認されます。
「今はきちんと申告している」という場合でも、独立前後の時期に申告漏れがないか確認しておくと安心です。

過去に確定申告をしていなかった期間がある場合は、税務署や税理士に確認し、適切に対応することが大切です。
ただし、その後すぐに帰化申請を進められるかどうかは、事案によって異なります。
不安な場合は、事前に法務局へ相談することをおすすめします。
実際に、会社を退職した後のアルバイト収入を申告しておらず、帰化申請の相談段階で、すぐには手続きを進められなかったケースもあります。
「税金を払っていないつもりはなかった」
「少しのアルバイトだったので申告が必要だと思わなかった」
このような場合でも、帰化申請では確認が必要になることがあります。
帰化申請を考えている方は、過去の申告・納税状況を早めに確認しておきましょう。

退職・転職・独立を経験したことがある方は、帰化申請の準備を始める前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 退職した年に、年末調整を受けているか
  • 退職した会社から「源泉徴収票」を受け取っているか
  • 複数の勤務先から給与をもらっていた時期に、必要な確定申告をしているか
  • 独立して個人事業を始めた後、毎年確定申告をしているか
  • 住民税、国民健康保険料、年金に未納がないか

特に、退職した年、アルバイトをしていた年、個人事業を始めた年は、収入や申告の状況が分かりにくい時期です。
不安がある場合は、早めに確認しておきましょう。

帰化申請では、在留年数や日本語の理解だけでなく、税金・年金・健康保険など、日本で生活するうえで必要な手続きをきちんと行っているかも確認されます。
会社を退職した後に年末調整を受けていない場合や、アルバイト期間がある場合、個人事業主として独立した場合には、確定申告をしているか確認しておくことが大切です。
税金を払っているつもりでも、必要な申告がされていないと、帰化申請をする際に影響することがあります。

  • 「自分の税金の手続きは大丈夫かな」
  • 「退職した年に確定申告をしたか覚えていない」
  • 「個人事業主になる前のアルバイト期間が気になる」

このような不安がある方は、帰化申請の準備を進める前に、まずは一度確認しておきましょう。

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投稿者プロフィール

木村紀子
木村紀子行政書士
千葉県松戸市の行政書士です。
在留資格(VISA)申請、帰化申請、深夜酒類提供飲食店届出、飲食店営業許可、法人設立(株式会社・合同会社・NPO法人)などを中心にサポートしています。
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